退職が決まったものの、「退職後に何をすればいいのか分からない」という方は多いのではないでしょうか。

特にSESや施工管理など、忙しい現場で働いてきた方は、退職手続きについて調べる余裕がなかったという方も少なくありません。

この記事では、退職後に必要な手続きを時系列でまとめました。2026年の制度改正を反映した最新版のチェックリストとして活用してください。

退職日当日にやること

会社に返却するもの

  • 健康保険証:退職日に返却(扶養家族分も含む)
  • 社員証・IDカード:入退室用のカードも忘れずに
  • 名刺:自分の名刺だけでなく、取引先からもらった名刺も返却が必要な場合あり
  • 会社貸与品:PC、携帯電話、制服、工具など
  • 通勤定期券:会社負担の場合は返却

会社から受け取るもの

  • 離職票:失業保険の申請に必要(退職後10日〜2週間で届く)
  • 源泉徴収票:年末調整や確定申告に必要
  • 雇用保険被保険者証:次の会社に提出が必要
  • 年金手帳(基礎年金番号通知書):会社が保管している場合
  • 退職証明書:必要に応じてもらっておく

退職後14日以内にやること

①健康保険の切り替え

退職すると会社の健康保険から外れるため、以下のいずれかに加入する必要があります。

選択肢A:国民健康保険に加入

  • お住まいの市区町村の役所で手続き
  • 退職日の翌日から14日以内に届出
  • 持ち物:離職票 or 退職証明書、マイナンバーカード、印鑑
  • 保険料は前年の所得に基づいて計算される

選択肢B:任意継続被保険者になる

  • 退職前の健康保険を最長2年間継続できる制度
  • 退職日の翌日から20日以内に手続き
  • 保険料は全額自己負担(在職中は会社と折半だったもの)
  • 国保より安い場合がある。両方の保険料を比較して選ぶのがおすすめ

選択肢C:家族の扶養に入る

  • 配偶者や親の健康保険の扶養に入る方法
  • 年収見込みが130万円未満であることが基本条件(60歳以上または障害者は180万円未満)
  • 保険料がかからないため、最もお得な選択肢

②国民年金への切り替え

退職すると厚生年金から国民年金に切り替わります。

  • お住まいの市区町村の役所で手続き(国保と同時に手続き可能)
  • 退職日の翌日から14日以内
  • 月額保険料:17,920円(2026年度)
  • 経済的に厳しい場合は「免除・猶予制度」を利用できる

③住民税の支払い方法を確認

在職中は給与から天引き(特別徴収)されていた住民税が、退職後は自分で支払う普通徴収に切り替わります。

  • 1〜5月に退職:残りの住民税が最後の給与から一括天引きされることが多い
  • 6〜12月に退職:残りの住民税は普通徴収に切り替わり、後日届く納付書で支払う

注意:住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、退職後に収入がなくても支払いが発生します。退職前にある程度の貯蓄を確保しておくことが重要です。

転職先が決まっていない場合にやること

失業保険(雇用保険の基本手当)の申請

ハローワークで手続きを行います。

必要書類:

  • 離職票(1と2の両方)
  • マイナンバーカード(マイナンバーカードがあれば顔写真は不要)
  • マイナンバーカードがない場合:写真2枚(縦3cm×横2.4cm)+本人確認書類
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

受給までの流れ:

  1. ハローワークで求職申込み+離職票提出
  2. 7日間の待期期間
  3. 自己都合退職の場合、さらに1ヶ月の給付制限期間(2025年4月の法改正で2ヶ月から短縮)
  4. その後、28日ごとに失業認定を受けて支給

受給額の目安:

  • 退職前6ヶ月の給与(賞与を除く)の約50〜80%(賃金が低いほど給付率が高い)
  • 月収30万円の場合、月額約15〜18万円程度
  • 受給期間は勤続年数によるが、自己都合退職の場合は90〜150日

確定申告の準備

年の途中で退職し、年内に再就職しなかった場合は、翌年の確定申告が必要です(原則2月16日〜3月15日。土日祝の場合は翌営業日)。

多くの場合、会社員時代に源泉徴収で多めに税金を支払っているため、確定申告をすることで還付金(税金の戻り)が受けられます。

転職先が決まっている場合にやること

転職先が決まっている場合は、手続きが大幅に簡略化されます。

転職先に提出するもの

  • 年金手帳(基礎年金番号通知書)
  • 雇用保険被保険者証
  • 源泉徴収票(年末調整に必要)
  • 扶養控除等申告書(入社時に記入)
  • 給与振込先の届出書
  • マイナンバー

健康保険と年金は新しい会社が手続きしてくれるため、自分での手続きは不要です。ただし、前の会社の退職日と新しい会社の入社日に空白期間がある場合は、その期間分の国保・国民年金の手続きが必要です。

退職手続きチェックリスト

最後に、退職前後の手続きをチェックリスト形式でまとめます。

退職日当日

  • 健康保険証を返却した
  • 社員証・貸与品を返却した
  • 離職票の発行を依頼した
  • 源泉徴収票の発行を依頼した

退職後14日以内

  • 健康保険の切り替えをした(国保 or 任意継続 or 扶養)
  • 国民年金の切り替えをした

転職先未定の場合

  • ハローワークで失業保険の手続きをした
  • 住民税の納付書が届いたら支払った
  • 確定申告の準備をした(翌年2〜3月)

退職は人生の大きな転機ですが、手続きさえしっかり行えば、安心して次のステップに進めます。この記事が、あなたの新しいキャリアへの第一歩を後押しできれば幸いです。